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輸入の製品価格に使うFOBやCIFとはなにか

      2015/02/06

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海外の製造工場との価格交渉で避けて通れない「受け渡し条件」。インコタームズ2010という国際的な統一ルールを元に、輸入のプロセスの中で、どこからどこまでの費用を、売り手買い手のどちら側が負担するのかということを決める必要があるのです。それがFOB、CIFなどといった受け渡し条件です。

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インコタームズ2010とは

Internal Commercial Termsの略で、国際商業会議所(ICC)によって貿易での受け渡し条件を取り決められた国際ルールです。強制力はありませんが、世界中のほとんどの事業者がこれを採用しています。

貿易の過程で発生する費用を誰が負担するのかで製品価格を決める
一口に輸入といっても、必要な費用は商品の製造価格だけではありません。船に積み込むまでの費用や手数料、船代、荷降ろしの費用、陸上輸送費などなど。これらの一連の受け渡しの過程で発生する費用のどこからどこまでを、売り手買い手のどちらが負担するのか境界を区切って、それを商品価格に反映させる必要があるのです。

 

これさえ知っておけばよい、代表的な受け渡し条件3つ

受け渡し条件はたくさんありますが、小口輸入やコンテナを使わない程度の規模で主に使われている3つの条件を説明します。基本的に、小規模な輸入ならこれさえ知っておけば問題ないかと思います。

 

FOB(Free on Board)

本船積み込み渡しとも呼ばれ、輸出者が、工場から輸出する港に停泊する船に貨物を積み込むまでの費用を負担します。輸入者は、船代と輸入港への荷降ろし、自社までの輸送費などを負担します。貿易で特によく使われる受け渡し条件であり、工場の見積もりでは「FOB10.00(USD)」などと提示されます。これは「FOB条件で1個10ドルですよ」という意味になります。輸入者は、商品単価の他に、船代と日本側の港での諸費用、海上保険を付保する場合は保険料、港から自社の倉庫までの費用を予測して予算を計算する必要があります。

 

CFR(Cost Freight)

C&F(Cost and Freight)とも呼ばれますが、C&Fのほうがよく使われているような印象を受けます。運賃込みと称され、輸出者が、工場から貨物の積み込みと船代までを負担し、輸入者は、輸入港への荷降ろし、海上保険料(付保する場合のみ)、自社倉庫までの費用を負担します。

 

CIF(Cost, Insurance and Freight)

運賃、保険料込みと称され、輸出者が、上記CFRの条件に加えて、海上保険料を負担します。当社の経験上、小規模な輸入の場合、CIF価格で見積もりを出す工場はあまり見かけないように感じます。

 

受け渡し条件は税額の計算に重要な要素でもある

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税関が関税などを算出する上で、受け渡し条件は重要な基準となります。なぜなら、課税対象額には船代などの運賃も入れなければならないからです。貿易書類の中で、「FOBなのに運賃が記載されていない」「C&Fなのに運賃が記載されている」などがあった場合は、通関手続きで保留になってしまって時間をロスすることがあります。またこちらはそれを理解していても、輸出者側でいいかげんな書類を作られてしまって、輸入通関で追加書類を求められることがあります。

当社で国際クーリエサービスを利用した輸入の際に実際にあった出来事ですが、FOB価格を米ドル建てで書いてあったにも関わらず、工場側が運賃を中国元建てで記載してしまい、課税対象額がとんでもない金額になったことがありました(→運賃が日本円で6万円程度だったにも関わらず、米ドルで運賃を書くべきところを中国元で書いたために40万円以上になってしまっていました(笑))。もちろん修正申告しましたが、手間も時間的なロスも発生してしまいます。
輸出者が貨物を出荷する前に、輸出者側と貿易書類の記載事項などを打合せておくのが理想ですね。

 

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